地滑り・土砂崩れが生じる”3つの要因(仕組み)”とは?!
どんなに、頑丈な住宅に住んでいたとしても、大きな被害をもたらしてしまう力を有するのが「地滑り・土砂崩れ」といった自然現象です。
地滑り・土砂崩れの可能性がある土地・環境なのかを知っておくこと。
大規模地震が発生した時にも、生じる”地滑り・土砂崩れ”は、とても破壊力のある自然現象です。耐震性が高く、頑丈な住宅に住んでいたとしても、家屋倒壊をもたらしてしまう可能性があるのが、地滑り&土砂崩れなんですよね。
ゆえに、自分が住んでいる住宅周辺において、地滑り・土砂崩れが生じる可能性があるのかどうかは、しっかりと認識しておく必要があるものと思っています。
そのための有効な情報のひとつが「各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域情報」です。基本的には、各自治体のHPなどから、情報閲覧できるようになっています。
また、少し専門的な数値情報となりますが、国土交通省にて作成・公開している「土砂災害危険箇所データ」があります。都道府県別にデータが揃っており、必要な情報をピックアップして入手・閲覧することが出来ます。興味のある方は、ご参照してみていただければと思います。
地滑りが生じる3つの要因(仕組み)とは?!
地滑り・土砂崩れの可能性がある土地・環境に住んでいるのかどうかを知る上で、地滑り・土砂崩れの仕組みを理解しておくことも大切なポイントとなるものです。
大まかに分類すると、地滑りなどが発生する要因(仕組み)には、3つのパターンが存在しています。
1.火山活動に伴う、大規模地滑り。(山体崩壊)
まず、最も破壊力が大きく、大規模な地滑りとなるのが「山体崩壊」と呼ばれる自然現象です。これは、山の一部分が大きく崩れ落ちるもの。大規模な地滑りとなりやすく、災害を生じさせやすい傾向があります。
大規模地震などによって、誘発されることもありますが、なんといっても注意が必要なのが”火山活動に伴い生じる山体崩壊”です。
マグマ活動によって山が膨張することにより生じたり、噴火活動によって誘発される山体崩壊が過去にも発生しており、大きな被害を生じさせています。
2.大雨に伴い、地盤の含水量が多くなることによって生じる地滑り。
一般的に地滑り・土砂崩壊として、認識されているのが、「大雨に伴う地滑り」です。地盤に多くの水が含まれる(蓄積される)ことによって、土の粒子同士の結合が緩み、結果として地滑りが引き起こされるものです。
このケースでは、「地盤の含水量」がポイントとなるもの。ゆえに、雨水をあまり通さない”岩盤”や逆に雨水を通しやすい”砂質地盤”などでは、水を多く含むことが出来ませんので、地滑りは生じにくいものとなります。
また、このパターンの地滑りは、”急斜面地”であることも条件要素のひとつとなるもの。周辺環境(住宅周辺)に、水分を含みやすい土質(地盤)の斜面地がある場合は、常に地滑りの可能性に注意しておく必要があります。
3.質の異なる地盤(土層)の境目で引き起こされる地滑り
周囲にがけ地や斜面地なども無く、一見すると、地滑りの危険性が低いと思われるような土地環境ながら、大きな被害に繋がりやすいのが「質の異なる地盤の接点にて生じる地滑り」です。
地表面に近い部分で、2つの異なる地層が重なり合っている状況があるときに、発生するもの。このケースでは、”急斜面”でなくとも”緩斜面”でも地滑りが発生する可能性があるのが特徴となっています。
具体的には、住宅地として開発されたエリアにて、「盛土造成された土地」などが対象となります。昔は、緩斜面地の盛土造成地の危険性があまり認識されていなかったことから、現在でも、多くの地域で広範囲の盛土造成地が存在しています。
特に、新興住宅として開発されたような場所は要注意。盛土造成地となっているのかどうかをしっかり確認しておきたいものですね。
地滑り・土砂崩れが起きやすい自然環境とは!?
”自然エネルギー”の視点から、「地すべり・土砂崩れ」が発生しやすい季節や自然エネルギー環境を見出すことができます。それが
*金エネルギー年
*金エネルギー月(6月と12月)
です。
2019年は金陽エネルギー年。「2019年6月」と「2019年12月」は金エネルギーがMAXの季節となります。
特に”6月”は梅雨季節。大雨が降った後に、地すべり&土砂崩れがとても発生しやすい自然環境となるのです。要注意ですね。
住宅地における”地すべり”の2つの影響
大規模な地滑りが生じると
*山・がけ地が崩れ住宅を飲み込む
*宅地全体が滑り落ちる
といった被害が生じます。
ここまで、大きな被害とならないとしても、住宅地にて注意すべき”地すべり”の2つの影響が存在しています。それが
1)地割れ・地盤の弱化
2)家の傾き(小さな変位)
1) 地割れ・地盤の弱化
本格的な地滑りとはならなくとも、家の耐震性を大きく損なうのが、「宅地の地割れ及び地盤の弱化」です。
一見すると”地すべり”が生じたことがわからなくとも、実際には、小規模ながら地すべりが発生。その影響として表れてくるのが「地割れと地盤弱化」なのです。
大雨や長雨の後に、宅地内に小規模でも「地割れ」が確認できた時は要注意。地盤の動き(変位)が生じた証となります。
”地割れ”とともに懸念要素となるのが「地盤の弱化」です。
簡単に言うと、宅地下の地盤内部が崩れてしまった状態。家を支える強度の低下を招きます。
地割れと地盤の弱化の懸念が生じたときに、必要な対処となるのが
*住宅の変位の有無確認。(中期的な確認が必要)
です。
2)家の傾き(変位)
地すべり影響として、最も注意が必要なのが「家の傾き」です。
家の傾き(変位)が生じているかどうかは、私のような建築士・住宅インスペクター(診断士)に依頼することで、問題が生じているかどうかのチェックをすることができます。
”家の傾き”に関して、法的な目安となっているのが
*6/1000以上の勾配(傾き)
上記数値を超える、家の傾きがあった場合には、住宅の耐震性が大きく棄損されていると考えられます。
現代では、住宅の傾きを補修する技術が確立されており、こちらのレフトハウジングのような家の傾き補修の専門業者へ依頼することで傾きを是正することができます。
”傾きのある家”は、地震に対して、とても弱くなっているもの。一般的な住宅であれば、地震に対して、倒壊の心配はほとんどありませんが、傾きのある家は、倒壊のリスクが高くなっていますので、要注意に。