焼岳噴火の可能性は!?伊豆半島東部周辺の地震活動との連動性
現在、長野県・岐阜県境界周辺にて、群発地震が発生しています。
「焼岳」の火山活動(噴火活動)との関連性にも注視が必要と考えています。そんな焼岳の噴火活動の可能性に関して、考えてみたいと思います。
目次
焼岳の噴火活動の可能性は!?
焼岳(やけだけ)は飛騨山脈に含まれる火山。長野県と岐阜県の境界周辺に位置する標高2,455 mの活火山です。
- 長野県松本市安曇
焼岳は隣接する白谷山、アカンダナ山、割谷山と共に焼岳火山群を構成しています。
焼岳噴火の歴史
焼岳は、活火山としては、「若い活火山」に位置づけられています。
火山活動は、地震活動と同じく地球規模の自然現象。「人の時間感覚」とは大きく異なる「地球規模の時間感覚」にて推移しているもの。
”若い”といっても数千年・数万年の歴史を有しています。
焼岳に限ったことではありませんが、火山活動(噴火活動)は、数千年~千数百年間隔で活動期のリズムを刻んでいます。
近年の噴火活動としては
- 1915年(大正4年)の噴火。「大正池」が形成されました。
- 1925年(大正14年)の噴火。
- 1962年(昭和37年)の噴火。
などの他多数の水蒸気爆発型噴火が確認されています。
「焼岳」周辺での群発的地震活動の発生。(22日~現在)
「焼岳」周辺(長野県・岐阜県)では、先週22日を起点として、多数の微小・小規模地震が群発的に発生しています。
主となる群発地震は、焼岳山頂の北西1〜2キロ付近のやや深い所を震源としている模様。
そういう意味では、「焼岳直下」を震源とした地震活動は観測されていないようですので、「噴火活動の前兆(直前前兆)」というわけでは無いものと判断しています。
実際、現時点では、低周波地震やマグマ、熱水の動きを示すとされる火山性微動も観測されていないようですので、噴火直前というわけではなさそうです。
ただ、本日気象庁から
- 一般的な地震の可能性
が示唆される情報発信がありましたが・・・。それはちょっと違うかなぁと思っています。
まあ、確かに、深発系の地震も「長野県周辺」にて発生していますので、プレート活動に伴う、地震活動も混在しているものと思いますが、震源位置の浅い地震も複数発生しているんですよね。
それらは、「マグマ活動の促進」と関連しているものと捉えており、火山活動に関連した地震活動も生じているものと考えています。
「焼岳」は現在経過観察中の「火山予測」の対象火山です。
実は、「焼岳」はレジまぐ版メルマガにて、経過観察中の火山予測の対象火山となっています。
*焼岳(長野県・岐阜県周辺)
*6日~30日まで。
11月6日時点にて、自然状況・マグマ活動状況などから「焼岳の火山活動の可能性」を推測。現在も推移・観察してきています。
今回の群発的地震活動(22日~現在)が「焼岳の火山活動」の一部であったとすれば、実際に焼岳の火山活動が生じ始めたこととなります。
「焼岳」と関連性のある他火山の動向。
多くの火山は、”火山帯”を形成していますので、他エリアの火山活動との連動性が存在しているものです。
「焼岳」は、「富士火山帯」「乗鞍火山帯」との関連性がある火山。
過去の噴火活動の歴史を紐解くと、「焼岳」は
- 新潟焼山(新潟県)
- 伊豆東部火山群(静岡県)
との連動性(関連性)があるものと推察しています。
実際、注視しているのが、ここにきて「伊豆半島東部沖周辺」にて、地震活動が表面化してきていること。
まだ、単発の動きですので、大きな変動が生じているわけではありませんが、上記地震は、「伊豆半島東部沖周辺でのマグマ活動」に関連して生じてきた地震活動と捉えています。
「富士火山帯のマグマ活動」が促進していることを示す出来事かと。
そういう意味で、「焼岳」との連動性が表れているとも考えられますので、今後、中期的に「噴火活動の可能性」を注視していく必要があるものと考えています。
火山活動(噴火活動)は、地震活動と比較して、予兆(前兆ではなく)が表面化してから、数か月後に表面化してくるといったタイムラグが長い傾向のあるもの。
そんな中期的な意識を持っておいていただければと思います。