今、日本で活動期となっているの2つ火山帯とは?!
日本は、世界的に見ても有数の火山大国です。日本列島全土が火山活動によって、創生されたといっても良いほど、火山活動と無縁な地は無いのが日本なんですよね。災害を生じさせないためにも、”火山活動”のことを良く知っておくことが大切なものと思っています。
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地球(自然)は生きており、周期的な変化を繰り返しています。
地球は生きています。ゆえに、地球の体調は周期的に変化しているんですよね。人の人生は、”120歳”がひとつの上限目安と言われていますが、地球は”数十億年”といった人生を歩んでいる途中です。人と地球(自然)の時間感覚は、大きく異なるもの。人の一日が地球にとっては、一年単位の時間感覚なのかもしれません。
地球(自然)は、暑くなったり(温暖期)、寒くなったり(氷河期)を繰り返しています。近年、”地球温暖化”が課題として取り上げられることも多いのですが、実は今の地球は「間氷期」と呼ばれています。氷河期の中では、暖かさのある自然環境という位置づけです。
今、叫ばれている地球温暖化は、地球から考えると微々たる気温変化の話。いまだに、地球温暖化によって、地球(自然)環境が崩壊してしまうなどと考えている人がいるようですが、現在の気温変化など地球の歴史から考えれば、まったく問題の無いもの。だって、今後の未来においては、温暖期を迎えることになるわけですから、地球は。
もちろん、現在の地球温暖化(実際には、地球全体として温暖化しているわけではなく、人が住んでいる都市の温暖化が進んでいるだけなんですけどね。)は、”人の生活”にとっては、いろいろな影響が生じることとなるものと思います。でも、地球(自然)にとっては、まったく問題の無い要素ということなんですね。
2011年東北太平洋沖地震を起点として、活動期となった火山活動
地球(自然)の周期的変化は、当然、日本においても感じられるものです。主に、地震大国であり、火山大国である日本は、”地震活動周期””火山活動周期”という形で、地球(自然)の鼓動を感じることができるんですよね。
地震活動に関しては、ひとつの目安として、1995年に発生した兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)を起点とし、活動期に突入したものと考えられています。地震活動期のピークを感じさせてくれたのが(まだまだ、ピークはこれからなのかもしれませんが)、2011年3月に発生した東北太平洋沖地震です。
M9.0という日本観測史上最大の規模の大地震が発生することとなりました。それまでは、”M8規模”がなんとなく、日本においての最大規模の地震活動イメージでしたが、M9.0という地震を体験した今では、”M9規模”の地震活動に対する防災を意識するようにと変化することとなりました。
そんなM9規模の東北太平洋沖地震を起点として、変化が生じたものと考えられているのが”火山活動”です。まあ、富士火山帯においては、2000年に発生した「三宅島の噴火活動」以降、火山活動が活発化していました。ただ、日本列島として、火山の活動期を感じさせたのが、2011年が起点なんですね。
現在、本格的に活動期となっているものと考えられる2つの火山帯
火山帯の活発化は、地震活動にも大きな影響を与える要素です。東北太平洋沖地震によって、火山活動が活発化。そして、今度は火山帯の活動が威力を増すことによって、様々な地震活動が誘発されているのです。
現在、本格的に火山活動の活動期となっているものと考えられる火山帯が2つあります。それが、「富士火山帯」と「霧島火山帯」なのです。
”富士火山帯”は、太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界沿いに存在するもの。小笠原諸島(南鳥島など)から伊豆諸島(三宅島など)~箱根山・富士山を通じて、長野県北部周辺へと連なっている火山帯です。
小笠原諸島の西之島(にしのしま)では、数年前から噴火活動が発生。今も、噴火が続いており、年々島が大きくなっているところです。今では、立派な火山島の風貌を成していますからね。
また、数年前には、”大涌谷(箱根)”の火山活動が話題となりました。2015年6月に箱根火山の観測史上初めて大涌谷でごく小規模な噴火が発生しました。箱根火山の歴史としては、約3,000年前の冠ヶ岳の誕生以降、大涌谷の周辺で計5回ほどの水蒸気爆発が起こったと考えられていますが、いずれも文献には残っていないようです。それほど、珍しい出来事だったということです。
”霧島火山帯”は、フィリピン海プレートとユーラシアプレートとの境界沿いに存在している火山帯です。沖縄諸島から鹿児島県を経て、九州中心部を縦断、大分県・熊本県に至っています。
この霧島火山帯においても、2015年に鹿児島県の口永良部島噴火にて、本格的な噴火活動(大規模噴火と呼んでよいほど。34年ぶりの噴火活動となっています。)が発生しました。島民の避難がなされるほどの火山活動となっています。同様に、鹿児島の桜島では、複数回、本格的な噴火活動が発生。阿蘇山などでも、噴火活動が発生しています。
そんな中、2016年4月に、熊本地震が発生することとなりました。M7.2の内陸断層型地震。東北太平洋沖地震(プレート型)に比べると規模は、小さいのですが、地震の仕組みが異なることで、地震の特性・影響力も違ったものとなり、地震(揺れ)そのものによる被害は、東北太平洋沖地震よりも、大きなものとなったと感じています。
この熊本地震などは、霧島火山帯が活動期となったことにより、誘発されてきた地震活動と捉えています。
今後、数年間は大規模地震の可能性が必要な火山帯周辺エリア。
火山帯の活動期がいつまで続くのかはわかりません。数年単位なのかもしれませんし、数十年単位の可能性も十分あります。ただ、いずれにしても、今後数年間は2つの火山帯周辺エリア(富士火山帯&霧島火山帯)にて、大規模地震(主に断層型地震)が発生する可能性があることは、常に意識しておきたい要素となります。
*霧島火山帯周辺エリア:鹿児島周辺・大分周辺・長崎周辺など